こどもをもつがん患者でつながろう

★研究・調査★『乳幼児をもつがんサバイバーである母親ががん診断後に抱える困難』研究報告

【『乳幼児をもつがんサバイバーである母親ががん診断後に抱える困難』研究報告】

2018年から2019年に調査・実施されました
『乳幼児をもつがんサバイバーである母親ががん診断後に抱える困難』に着目した研究について、神戸大学大学院保健学研究科 中山 貴美子先生方より、研究結果(「日本看護科学会誌」掲載論文)を共有いただきました。

研究にご協力いただきましたみなさま、ありがとうございました。

みなさまから届けていただきました「声」が医療現場や社会に伝わり、がんと向き合いながらも生きていきやすい社会へとつながっていけるよう、これからも取り組んでいきたいと思っています。

いつも本当にありがとうございます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。


■要旨
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目的:本研究では,乳幼児をもつがんサバイバーである母親ががん診断後に抱える困難を明らかにすることを目的とした.

方法:出産後にがんの診断を受け,乳幼児期の子どもを育てることを経験した母親5名を対象に半構成的面接を実施した.データは,質的に分析した.

結果:【子どもを残して死ぬ恐怖があり,生きる希望が持てない】【不確かで長い治療がつらい】【治療と子育ての両立にせっぱつまる】【無理をせざるをえず,その人にとってのあたりまえの生活ができない】【がんを受容しきれずにもどかしい】【がんにより子どもと家族を巻き込むことがつらい】【頼れる資源や情報が不足している】【経験者に出会えずにつらさを共有できない】【治療と生活が重なる経済的負担がある】という9つのカテゴリーが抽出された.

結論:母親は,子どもと共に生きる希望がもてず,治療と子育ての両立にせっぱつまる等の困難を抱えていた.母親には,治療と子育ての両立支援や母親同士の支え合いが重要と示唆された.
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「日本看護科学会誌」掲載論文はこちら

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